明治 大正 平戸三川内焼 染錦上絵金彩雲龍鳳凰紋 木瓜型 小皿揃い
三川内焼とは長崎県のやきもの「みかわち焼」です。江戸時代に平戸藩の藩主・松浦公のための器や献上品をつくる「御用窯」を設け、採算を度外視した手の込んだやきものを残してきました。明治時代以降になると、輸出や国内に向けた繊細な細工や造形を制作して人気を博していました。この「手間をかける」精神は現代に至るまで連綿と受け継がれています。江戸時代から明治・大正・昭和を通して、現代にも続いています。
さて、本作品は一見すると有田焼のように見えますが、こちらは三川内焼となります。
まず素地が平戸三川内のものであるからです。また描かれている龍と鳳凰の絵付方法が三川内焼職人の筆捌きであることを示しています。
大正期と判断した理由は呉須の発色と龍に取り巻く色絵の雲の描き方です。
三川内焼の絵付師は上述したように「手間をかける」という精神に基づき、職人の絵付レベルが非常に高い位置にあります。大正期に制作された池田儀右衛門の有光堂も絵付を三川内に依頼していました。
染付唐子のイメージが強い平戸三川内ですが、色絵においても見事なものです。
色絵による雲の描き方、金彩で描いた龍の表現や躍動感、鳳凰や龍を細く描いた呉須の運筆、そして豆皿のような小さい器に緻密な絵付をする職人の腕は現代ではそうそう居ません。
楕円をアレンジした形の木瓜型も現代ではなかなか見ない形状となります。
銘は「陶麗」と染付銘がありますが、銘款をみても該当ありませんでした。不明な銘は数多くありますが、その内の1つでしょう。判明次第追記致します。
今と違い、鉄粉やピンホール、ホツはありますが、時代として100年経過したものであるにもかかわらず、金彩のスレや割れ欠けもない保存状態も良です。
サイズは写真の通りです。
よろしくお願い致します。
素材···陶磁器/焼物
ブランド···三川内焼
形···丸皿
アイテム 種類···豆皿 小皿
素材···陶磁器/焼物
ブランド···三川内焼
形···角皿
アイテム 種類···小皿/豆皿/中猪口