批判仏教　袴谷憲昭

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批判仏教　袴谷憲昭
大蔵出版　単行本
1990年　初版　2884円
ヤケすれ外周に薄い汚れ、カバーに少し破れ
中に赤線が数ページあります
概ねは普通にご覧頂けると思います


「批判の哲学」の論理をひっさげて日本の思想界を撃つ、痛烈な知識人批判の書。

目次
批判仏教序説―「批判の哲学」対「場所の哲学」
第１部（京都学派批判；批判としての学問；小林秀雄『私の人生観』批判）
第２部（アメリカ仏教事情瞥見―アメリカのある若き仏教研究者の発表に向けて；真如・法界・法性；「和」の反仏教性と仏教の反戦性；偽仏教を排す；和辻博士における「法」と「空」理解の問題点）
付録（如実知見―『死にいたる病』を読みながら；唯識と無我―僕の只管打坐）

袴谷 憲昭（はかまや のりあき、1943年12月25日 - ）は、
日本の仏教学者。
インド仏教・チベット仏教を専門とする[1][2]。元駒澤大学教授。

レビューより
やっぱりここまで言えるのはスゴイよ
既に２０年を経過しようという、いわゆる「批判仏教」の宣言書ですが、その価値や魅力は未だに色あせていないと確信します。袴谷氏の文章は冗長だとか、他人に対して厳しいけど自己批判が伴っていないなどと言われることがありますが、それは的外れです。氏は十分に自身の血を流すことで、釈尊の投げかけた細い細い糸をたぐろうとしています。これ以降の一連の著作をたどると、氏の仏教模索の道のりが決して平坦なものではなく、挫折と苦悩に満ちたものであることが分かります。そこには常に、これまでの自己を批判し、前に進もうという意志がうかがえます。この書では、「和」の思想や「京都学派」を批判する舌鋒は極めて鋭く、それが他者に対して攻撃的だという氏のキャラクターイメージを醸成するかも知れませんが、その刃がおのれをも鋭く切り込んでいることは見逃すべきではないでしょう。

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