★ひょ 付き馬屋おえん 平成八年六月 1996 / 京都四條 南座
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【原作小説・ドラマ】
『付き馬屋おえん事件帳』は、1990年代前半にテレビ東京系で放送された連続テレビ時代劇である。テレビ東京、松竹の共同製作。主演は山本陽子。原作は南原幹雄の『付き馬屋おえん』シリーズ。テレビシリーズ3作のほか舞台版も上演された。
普段は吉原の仕出し料理屋のおかみ。裏の顔は吉原の遊廓でのツケを取り立てる「付き馬屋」。しかし、吉原の弱き女たちを救うべく闇に隠れた悪を倒すというさらなる裏の顔があった。郭の借金を払わない客に対しておえんたちは最終的に殺害するとの結論に至るが、借金を払わないという理由だけで殺すのでは、視聴者へ道義的正当性を主張しにくいため、債務者の側が殺されるに値する悪逆非道な行為を行ったというエピソードを(場合においては多少強引な形で)ストーリーに組み込むことで、最終場面で必ず行われるおえんとその配下による殺人行為の正当性が視聴者に承認されるようにストーリーが展開する演出が採られている。
南原幹雄
作家。東京生まれ。早稲田大学政経学部卒業。
1973年「女絵地獄」で第21回小説現代新人賞。
1981年「闇と影の百年戦争」で第2回吉川英治文学新人賞。
1997年「銭五の海」で第17回日本文芸大賞。
【南座とは】
京都府京都市東山区にある劇場。松竹が経営している。近代建築に桃山風の意匠を取り込んだ地上4階地下1階の建物は国の登録有形文化財となっている。出雲阿国が1603年(慶長8年)の春、京市中においてかぶき踊りを披露したことが歌舞伎の起源とされるが、その歌舞伎発祥の地で400年を越えて歌舞伎を上演してきたという意味で、日本最古の歴史と伝統を持つ劇場と言われる。現在も歌舞伎を中心にした公演を行っており、特に毎年11月末日から12月末まで行われる吉例顔見世興行は京都の風物詩となっている。
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