ジェイソン・ピアーズよ、やはり貴方はスゴイ人だ。21世紀のPINK FLOYDと評され、UKロック・シーンの金字塔を打ちたてたサイケロックの傑作「宇宙遊泳」に続く今作は、前作の流れを汲むスペイシーな浮遊感とゴスペルを融合し、更なる進化を遂げた。ゆったりと優しく包んでくれるジェイソンのヴォーカル、そして次第に厚みを増していくゴスペル隊に圧倒される1stシングル「STOP YOUR CRYING」の、とてつもないスケール感の前に、無力でちっぽけな僕は、気付くと感動で頬を濡らしていた。VERVEの「URBAN HYMNS」に匹敵する感動巨編と言えるし、今年度スケール部門のドラコン賞最有力候補とも言える。これが評価されないんだったら、僕は盗んだバイクで走り出す。行く先もわからぬまま。