御存知! Ian Gillan在籍時唯一作 Black Sabbath 大傑作「Born Again」 リマスター輸入盤 未開封新品でございます。
定評のある”Sanctuary Midline”シリーズでリマスターが改めて成されており、オリジナルに即したもので非常に良心的な音質でございます。
そもそも今作はマスタリングの段階で技術的な問題が発生し音質が変貌した事で知られるものでございます。
その後に今作のDX仕様盤が制作され再びリマスターが成されておりますが、そちらは変貌前の音質を再現したリミックス感のあるものの感がございます。
内容は言わずもがな。
ラインナップは驚愕の名手揃い、Tony Iommi(G、Guitar Effect)、Ian Gillan(Vo、ex-Deep Purple、Ian Gillan Band、Gillan)、Geezer Butler(B、Bass Effect)、Bill Ward(Ds、Per)となります。
そして恒例のゲスト参加故Geoff Nicholls(Key、ex-Quartz)となります。
プロデュースはバンド自身とエンジニアを兼ねるRobin Black(Eddie Jobson在籍時Jethro Tull、後にLionsheartの名盤1stを手掛ける)となります。
バンドの主導権を巡って対立し、Iommi/Butler側がRonnie James Dioを解雇。Ronnie James Dioは同僚のVinny Appiceを連れ、新バンド結成へ移行。
新ヴォーカリストにRobert Plantや(当時解散状態だったWhitesnakeの)David Coverdaleを検討するものの加入する訳が無く、
更にはかのMichael Bolton(ex-Black Jack 後にソロ化・路線を変え大成功を収める)側からのアプローチも却下。
また、似た時期にDeep Purple再結成を目論むIan Gillanはマネージメントの”再結成”に絡む契約交渉具合を見て自身のバンド”Gillan”を解散。
されど、金銭に絡む契約がこじれ、再結成プランは一旦白紙と化し(水面下では話し合いは継続)、失意のIan Gillanは”Iommi/Butler”組と合流。新プロジェクトを模索する事となります。
”Iommi/Butler/Gillan”として制作を開始するものの、レコード会社・マネージメント側から(商業的理由により)”Black Sabbath”名義でのリリースを要請され承諾。
またオリジナル・ドラマーBill Wardが復帰、本格的に制作に乗り出すという経緯がございます。
さて今作。
(そもそもIommi/Butler/Gillan名義で始まったものですし..........)Black Sabbathでは異色と言われる作品でございますが、へヴィとは言えど意外な明るさが伴う音楽性でございます。
Ian Gillanが担ったDeep Purple、Ian Gillan Band、Gillanでのロック色を強く持ち込んだ感があり、ポピュラー感が伴う非常に躍動感に溢れたもので非常に起伏に富んだものとなっております。
Ronnie James Dio時代の美しくあれど重苦しいとの評価もあった音楽性から脱却、上手く八十年代という時代に合わせた感があり(当時の)新生Black Sabbathとして遜色の無い出来となっております。
また初期Black Sabbath的な躍動感に繋がる感もあり、生き生きとした演奏が聴かれる事もミソ。楽曲の出来も素晴らしいもので、隠れ名盤的扱いでは惜しい高品質となっております。
(Ozzy Osbourne自体が当時今作を褒めていたとか........................................................)
後のメンバー等の証言にもございますが、マスタリングの段階で技術的な不手際(マスターテープのラッカー塗り?)があり音質や音の輪郭がぼやけたものとなってしまったとの事でございます。
Tony Iommi又はIan Gillanがその音質変貌前のマスターテープを所有しているという話がございますが、いつの日か陽の目を見る事を願う次第でございます......................................
制作セッション時には作品に収録予定であった楽曲”The Fallen”を外す、インスト曲”Stonehenge”を短く編集というレコード会社の意向云々と紆余曲折の”Born Again”制作。
制作後にアルコール依存症の問題でBill Wardが離脱。バーミンガム・ミュージシャン人脈よりかの”Electric Light Orchestra”の名ドラマー”Bev Bevan”が加入、ツアーに臨むという経緯がございます。
(何故”ELO”のドラマーが?とファンを中心に当時非常に揶揄されましたが、そもそもBlack Sabbath含めたバーミンガム・ミュージシャン人脈が非常に密接であった事を考慮すれば済む話でございます。
Ozzy Osbourneの大傑作「Diary of a Madman」では英国王立音楽院出身のELOのストリングス・アレンジ担当のLouis Clarkが参加(かのRainbowの大傑作”Rising”にも参加)、
またELOの前身”The Move”では脱退したAce Keffordが地元の”The Sorcerers”と合流、”Ace Kefford Standard”を結成。そのThe Sorcerersのドラマーがかの名手故Cozy Powellでございます)
”Born Again”はリリース後、評論家の悪評と反比例して絶好調。
英国では当時バンド最高位のチャートアクションを記録し、アメリカでは40位ではあったもののツアーは興業的に成功を収めたものとなりますが、
ライヴのセットリストには何と!Deep Purpleの名曲”Smoke on the Water”が加えられており、何故このバンドで演るのか !?と当時評論家を中心に揶揄されたものでございます。
(バンドとしてはファンサービスという軽い気持ちで通常のセットリストに加えた感がございますが...................................)
評論家の非難なぞ知った事か!と盆と正月が一緒に来た様な騒ぎ(あちらには盆も正月もございませんが................)で聴衆が大合唱等々と作品もツアーも商業面で大好評となったBlack Sabbath。
されど水面下で”Deep Purple再結成”の話し合いが(Ritchie Blackmore/Roger Glover側マネージャー)Bruce Payneと(Ian Gillan側マネージャー)Phil Banfieldとの間で持たれており、
今作の成功でプロモーターやレコード会社側が(嘗て却下した)その案に非常な興味を示す事となります。
”Deep Purple再結成”が現実味を帯びてくる事となります............................................................
この機会に是非。
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