日本の敗戦によるサハリンからの辛うじての帰国。 激変する状況、分断された祖国、一家離散の家族の悲劇。 群像新人賞受賞の出世作「またふたたびの道」および、母を描く感動の名作「砧をうつ女」(第66回芥川賞受賞作)、父を描く「人面の大岩」、インターナショナルな視座から時代に正面し、たじろがぬ、常に真摯に力走する在日作家・李恢成の初期秀作群。