■■『書籍』・・・■■ ●●『集』・・・●● ―”第34号”― ◆集出版社。 ―”特集・壱”― ■■『木と鉄の調和美・和たんす』・・・■■ ●「表紙より」・・・● ―”特集・壱”― ◆木と鉄の調和美・『和たんす』。 ★杢目の波紋のような流麗さ、漆塗のつややかな 照りと重厚かつ繊細な鉄金具との調和美・「和 箪笥」・に融合された、木と鉄の匠の技を探訪 する。 ―”特集・弐”― ◆山岸コレクション・『鍵と錠』。 ―”特集・参”― ◆特別インタビュー・『草木と生きる』・草木染・ 山崎青樹。 ■発行日=2007年9月。 ■発行所=株式会社・集出版社。 ■サイズ=18×25.5×1.5cm。 ■状態=美品。 ●表紙に・キズ・ヤケが有ります。 ●本誌内に・多少の・ヤケが見えますが ●大きなダメージは・無く ●年代的には・良い状態に思います。 ◆◆注意・・・◆◆ ★発行日より・経年を経て下ります。 コンディションに係らず・古書で有る事を 充分に御理解の上・御入札下さい。 ★神経質な方は入札をご辞退下さい・・!! ●全・196頁・・・!! ●特集①・「和箪笥―木と鉄の調和美」。 **”(11頁)”** ―”協力”― ◆かやぶきの郷・薬師温泉・旅籠/箪笥金具職人・ 野崎正明/財団法人・家具の博物館/加賀市・北 前船の里資料館/東京都立中央図書館/時代箪笥 ・「和合」・和合和彦/ギャラリー志摩・陶山治 /ほその書店・細野敏雄。 ―”参考文献”― ◆『箪笥』・小泉和子。 ・(法政大学出版局)。 ◆『和箪笥百選』。 ・(家具の博物館収蔵品図録)。 ◆緑青11・『和箪笥―木と鉄の感触』。 ・(マリア書房)。 ◆緑青21・『時代箪笥―地域別特色と分類』。 ・(マリア書房)。 ◆別冊太陽137・『和家具』。 ・(平凡社)。 ●特集②・「鍵と錠」。 **”(2頁)”** ―”協力”― ◆山岸賢司/群馬県立歴史博物館。 ―”参考文献”― ◆『和錠と宝尽し図鑑』・加藤早苗。 ●特集③・草木染作家・山崎青樹・Interview ・「草木と生きる」。 **”(2頁)”** ―”協力”― ◆草木屋/高崎市染料植物園。 ―”参考文献”― ◆『草木染―色を極めて五十年』。 ・山崎青樹。 ・(美術出版社)。 ◆『古代染色二千年の謎とその秘訣』。 ・山崎青樹。 ・(美術出版社)。 ◆『続・草木染―染料植物図鑑』。 ・山崎青樹。 ・(美術出版社)。 ◆『再刊・生活美学雑誌・月明』。 ・山崎青樹。 ●各項目と・各品に、解説が有ります・・・!! ●歴史のインテリア・骨董の値段がわかる・全国有名骨 董店の・最新・価格情報掲載! ◆専門誌では有りません・骨董誌の巻頭特集です。 ◆掲載の骨董店では・「和箪笥」・も多数掲載され て下ります。 ●蒐集・資料などの参考に・・・!! ●探されていた方は・この機会に・・・!! ●以下・詳細をご覧ください・・・!! ◆掲載案内は・抜粋して下ります。 ◆掲載内容は・Q&Aより・問い合わせ下さい。 ◆数字記載は目視です・間違いは御容赦下さい。 ●掲載を抜粋紹介し・「タイトル」・と致します。 ■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■ ★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★ ―”特集・壱”― ■■『木と鉄の調和美・和たんす』・・・■■ ★木と鉄、そして漆。 それらは古代より、日本の文化を根底から支えた三大 物質だといえる。 豊かな植生と天然漆に恵まれた日本では、太古より樹 木と漆の活用技術を連綿と育み続け。 世界太古の木造建築・「法隆寺」・をはじめ、精緻な 蒔絵工芸品など、幾多の文化遺産を残してきた。 そして鉄。 鉄鉱石の産出が少ない我が国は、砂鉄と木炭を利用し た独創的な製鉄法・「たたら製鉄」・を編み出し・「 ケラ」・と呼ばれる比類ない高純度の鉄塊とそれを鍛 造する技術から、世界に誇る日本刀の輝きを生み出し た。 もともと鉄の製造そのもので、緊密に関係し合った木 と鉄。 それらが、江戸時代半ばから、明治・大正にかけて庶 民の求めから発展した・「和箪笥」・の中で独特のハ ーモニーを奏でてゆく。 杢目の波紋のような流麗さ、漆塗のつややかな照りと 、重厚かつ繊細な鉄金具との調和美。 「和箪笥」・に融合された、木と鉄の匠の技を探訪す る。 ●●『和箪笥の誕生』・・・●● ―”箱から抽斗へ”― ◆車長持。 ・総欅。 ・車は栗材。 ・米沢産。 ・江戸中期~後期。 ◆武家長持。 ・総桐。 ・産地不明。 ・江戸時代。 ◆車箪笥。 ・総欅。 ・産地不明。 ・江戸後期~明治。 ●●『和箪笥・鑑賞の予備知識』・・・●● ●「箪笥各部の名称」・・・● **”22箇所”** ★1・天井板。 ★2・引き戸。 ★3・小抽斗。 ★4・盆。 ★5・棚板。 ★6・両開き・(観音開き)。 ★7・端喰。 ★8・抽斗。 ★9・裏板。 ★10・地板。 ★11・片開き戸。 ★12・仕切板。 ★13・定規縁。 ★14・側板・(帆立)。 ★15・閂。 ★16・台輪。 ★17・横脚。 ★18・前脚。 ★19・先側・(先板)。 ★20・底板。 ★21・奥行・(入側)。 ★22・前板。 ●「金具各部の名称」・・・● **”22箇所”** ★1・帯金具。 ★2・差込錠。 ★3・座金。 ★4・引手。 ★5・隅金具。 ★6・あたり鋲。 ★7・錠前。 ★8・縁金具。 ★9・環。 ★10・棹通し。 ★11・通し座金。 ★12・持送り。 ★13・定紋。 ★14・蝶番。 ★15・屋号。 ★16・合板目・(板目)。 ★17・空錠。 ★18・鎹。 ★19・菊座。 ★20・座金付鍵穴。 ★21・鋲。 ★22・手掛錠。 ●「丸太から板を切り出す方法」・・・● ◆柾目。 ◆板目。 ●「漆の種類と塗りの技法」・・・● ◆春慶塗。 ◆木地蝋塗。 ◆摺漆塗。 ●「引手金具の形と名称」・・・● ★1・角手。 ★2・蕨手。 ★3・木瓜。 ★4・蛭手。 ★5・軍配。 ★6・環。 ★7・変り形。 ●●『用途別・和箪笥の多彩』・・・●● ●「衣装箪笥」・・・● ◆衣装箪笥。 ・前欅。 ・船底形引手。 ・仙台産。 ・明治中期。 ●「階段箪笥」・・・● ◆階段箪笥。 ・総欅。 ・角手。 ・庄内地方。 ・明治時代。 ●「江戸時代の帳場風景」・・・● ◆佐渡船箪笥。 ◆帳場箪笥。 ◆帳場箪笥。 ◆銭箱。 ●「薬箪笥」・・・● ◆薬箪笥。 ・環と蕨手。 ・産地不明。 ・江戸~明治。 ●「行商箪笥」・・・● ◆行商箪笥。 ・真鍮金具。 ・産地不明。 ・明治時代。 ◆行商箪笥。 ・前欅。 ・角手。 ・産地不明。 ・明治中期。 ●「髪結箪笥」・・・● ◆髪結箪笥。 ・黒漆。 ・真鍮金具・角手。 ・京都産。 ・江戸~明治。 ●「帳場箪笥」・・・● ◆帳場箪笥。 ・総欅。 ・蛭手。 ・米沢産。 ・明治後期。 ●「刀箪笥」・・・● ◆刀箪笥。 ・総合桐。 ・蕨手。 ・産地不明。 ・江戸~明治。 ●「水屋箪笥」・・・● ◆水屋箪笥。 ・蕨手。 ・近江地方産。 ・明治~大正。 ●●『海運の発達と船箪笥』・・・●● ★江戸時代から明治・大正にかけて、大量物資の輸送は 、千石船や弁財船と呼ばれた。 大和型荷船が担っていた。 大坂・江戸間を結んだ定期船は菱垣廻船・樽廻船と呼 ばれ、日本海側では北前船が北海道から北陸・山陰・ 下関を回って瀬戸内海を大坂へと活躍した。 それらの海運業のほとんどは民間の廻船問屋や船頭個 人の運営で、運搬のみの運賃積と、商品を仕入れて運 搬し販売する買積があり、菱垣・樽廻船は運賃船・北 前船は買積だった。 当然、買積の方が利潤は大きく、北前船の船主や船頭 ・水夫・(船乗り)・は莫大な富を得た。 彼らが私物として、貴重品や衣類を収納した箪笥が、 今日・「船箪笥」・と呼ばれるもの。 その工芸品としての美しさを見い出し・「船箪笥」・ と名付けたのは、民芸運動を主導した柳宗悦だった。 当時は貴重品類を納めるものを・「懸硯」・「帳箱」 ・衣裳櫃を・「半櫃」・とよんだ。 特に懸硯と帳箱は、船商人の経済力と信用の象徴とも なり、贅を尽くした特注品が生産された。 ◆酒田・「懸硯」。 ・総欅。 ・明治初期。 ◆佐渡・「帳箱」。 ・前欅・側・中は桐。 ・蕨手。 ・明治初期。 ●●『船箪笥の産地』・・・●● ★船箪笥を最初に製造し始めたのは、定説ではないが、 やはり大坂だったと思われる。 江戸時代、大坂は全国最大の物資の集散地で、諸藩の 蔵屋敷をはじめ廻船問屋も集中していた。 当初、船箪笥は金庫としての、懸硯のみで、それでも 陸上で使用していたものを流用していた。 それが海運業の発達とともに各地に広まり、とりわけ 日本海航路の北前船の盛況とともに、佐渡や小木や山 形の酒田・福井の三国などで船頭専用の豪華なものが 生産されてゆく。 北前船の日和待ち・風待ちの寄港地として賑わい、船 箪笥の特注品はもちろん、見込み生産も行なわれた。 その他の産地としては、秋田の戸賀・新潟の村上・山 形の加茂などが挙げられる。 ◆小木・「懸硯」。 ・総欅。 ・江戸後期。 ◆小木・「帳箱」。 ・前欅。 ・蕨手。 ・明治初期。 ◆酒田・「帳箱」。 ・前欅。 ・角手。 ・明治初期~中期。 ◆酒田・「帳箱」。 ・前欅。 ・角手。 ・明治初期。 ◆佐渡・「知工箪笥」。 ・総欅。 ・角手。 ・明治時代。 ★船箪笥は海に浮く!? ★船箪笥を解剖すると・・・。 ●●『仙台箪笥』・・・●● ★仙台箪笥は、羽織を折らずに、また刀を収納する男持 ちの箪笥として、江戸末期に始まる。 開口四尺、抽斗は四段で高さ三尺前後、貴重品を入れ る片開き戸が付くのが典型的で・「爺呂・(野郎)・ 箪笥」・と呼ばれた。 最大の特徴は金具で、龍や鳳凰・唐獅子・牡丹などを 打ち出して浮き上がらせた豪華なもの。 前板は欅や栗材が多い。 ◆衣装箪笥。 ・前欅.。 ・木瓜。 ・明治後期。 ◆衣装箪笥。 ・前欅。 ・舟底形。 ・明治時代。 ◆衣装箪笥。 ・前欅。 ・舟底形。 ・明治中期。 ◆七尺箪笥。 ・前欅。 ・木瓜。 ・明治中期。 ★仙台箪笥の金具製作工程・(15図)。 ●●『地方色豊かな箪笥』・・・●● ―”山形県”― ●「庄内箪笥・(酒田・鶴岡)」・・・● ★現在の山形県酒田市と鶴岡市を中心とした庄内地方も 、箪笥の地場産地として、豊かな地方色を生み出した。 桐・杉・樅材など黒塗箪笥と拭き漆塗の欅箪笥の二種 が有名で、ともに打ち出し金具が厚く凹凸に富み、 また透かしなどを施して表情豊かな特徴を持っている。 ◆手許箪笥。 ・総桐。 ・前黒漆塗。 ・蕨手。 ・明治中期。 ◆手許箪笥。 ・総桐。 ・前黒漆塗。 ・蕨手。 ・明治後期。 ◆衣装箪笥。 ・総桐。 ・角手。 ・明治中期。 ◆衣装箪笥。 ・前欅。 ・側桐。 ・角手。 ・明治後期。 ●「米沢箪笥」・・・● ★米沢は・「独眼竜」・こと伊達政宗の生地として知ら れる。 江戸時代の藩主は上杉氏で、九代目の名君・鷹山のも と、織物業などの手工業が発達した。 米沢箪笥の大きな特徴は丸形の錠前金具で、桜や揚羽 蝶などを彫刻する。 衣装箪笥では四丁引きで、小袖斗と片開き戸を上部右 に設ける形が典型的。 ◆衣装箪笥。 ・前欅。 ・木瓜。 ・明治後期。 ◆衣装箪笥。 ・鏡板葉・側杉。 ・木瓜。 ・明治後期~大正。 ◆車箪笥。 ・前欅。 ・蕨手。 ・明治中期。 ◆車箪笥。 ・総欅。 ・蕨手。 ・明治初期。 ★框組と舞良戸。 ●「佐渡箪笥・(八幡・小木)」・・・● ―”八幡箪笥”― ★江戸中期に佐渡奉行の求めに応じて製作された・「物 入れ」・が始まりとされ、後に嫁入り道具の一つとな った衣装箪笥などの島内の需要を一手に引き受けるよ うになった。 前板は桐に漆塗りが多く、金具は小木箪笥に比べ薄手 だが、大きく派手で、松竹梅や鶴亀、恵比寿や大黒な どめでたい図柄を透かし彫りにするのが特徴。 ◆衣装箪笥・(八幡)。 ・総桐。 ・蕨手。 ・明治時代。 ―”小木箪笥”― ★北前船の船頭が贔屓の芸者に贈るため、船箪笥職人に 依頼して、衣装箪笥を造らせたのが始まりとされ・「 芸者箪笥」・とも呼ばれた。 前板には良質の欅を用い、丹念な拭き漆仕上げが見事。 鉄金具は厚く大きく、雲形模様など曲線美を活かした 抽象的な意匠が多い。 ◆衣装箪笥・(小木)。 ・前欅。 ・角手。 ・明治時代。 ●「村上箪笥」・・・● ★村上地方は平安時代から、天然の漆の生産地として知 られ、十五世紀から始まる・「木彫堆朱」・で有名。 江戸時代には村上藩の城下町として栄え、現在でも市 中に武家町、商人町の面影が残る。 明治期には、優れた木工技術を活かした優品を生産し た箪笥の産地でもあった。 ◆帳場箪笥。 ・総欅。 ・角手。 ・江戸後期~明治初期。 ●「見附箪笥」・・・● ★箪笥の産地として知られた長岡市の北に隣接し江戸時 代より繊維業が栄えた見附市でも、明治期には箪笥が 製造されており、知られざる名産地の策として、僅か ながら優品が残されている。 ◆帳場箪笥。 ・総桐・角手。 ・明治中期。 ―”岩手県”― ●「岩谷堂箪笥・(奥州)」・・・● ★現在の岩手県奥州市江刺区の岩谷堂は、平安末期に平 泉文化を築いた奥州藤原氏の初代・清衡が、平泉に移 る以前、約三十年にわたって本拠地とした地で、古く から木工や鋳金の伝統があった。 箪笥の製造は江戸中期の天明年間・当時の岩谷堂城主 が家臣に木工家具の製造と商品化を研究させたことに 始まるとされる。 明治に入り需要が高まると、欅や桐の良材に拭き漆塗 りや木地呂塗りで鮮やかに木目を活かした塗りと、手 打ちで浮き彫りにした手の込んだ優美な金具が人気を 博し、東北各地に流通した。 現在もその伝統を受け継ぎ、生産が続けられている。 ◆車箪笥。 ・前欅・蕨手。 ・明治中期。 ★漆塗りの丁寧さ、手打ちによって模様を浮き 彫りにした金具の堅牢かつ優美なさま、側面 に棹通しや持送り金具がないなど、岩屋堂箪 笥の特徴を備えた典型例。 ―”長野県”― ●「松本箪笥」・・・● ★信州松本では、古くからの木工技術を背景に、東北系 の箪笥とは趣を異にする独特の雰囲気をもつ箪笥が生 まれた。 欅・楢・桐などの無垢を用いて、見えない所に伝統に 優れた組手・接手技法を駆使しする。 また、引手が分厚い角手のものに優品が見られ四角く 大振りの錠前金具が力強さと重厚感を醸し出す。 ◆帳場箪笥。 ・前槐・角手。 ・明治中期。 ―”特集・弐”― ■■『山岸コレクション・「鍵と錠」』■■ ★人間が食糧や財産を蓄積し始めた頃から、世界各地で 鍵と錠の歴史は始まる。 日本にも古くに中国から伝来したが・「和鍵」・が盛 んに製造されるようになるのは江戸時代から。 特に阿波産・(徳島)・のものは、複雑なカラクリと 装飾に特徴がある。 阿波国は古来より藍の産地で、特に元禄期頃から木綿 が全国的に普及し始めると、染料としての藍の需要が 急激に拡大した。 それによって生産農家をはじめ加工業者・(藍師)・ 藍商人は財を成し、豪壮な蔵を建造してそれを堅牢な 錠で守った。 商品経済が著しく発達した江戸時代・「和錠」・は、 土佐・(高知)・安芸・(広島)・因幡・(鳥取)・ などでも多く製造され、豪農や豪商らの蔵戸に固く施 錠され、富の象徴となってゆく。 ●●『和錠の産地別の特色』・・・●● ★製造方法は鍛造により、パーツごとの融合には溶かし た銅を用いた。 ―”日本独自のたたら製鉄”― ★鉄鉱石の少ない日本では・6世紀ころより・砂鉄と木 炭を炉で燃やして反応させ・「ケラ」・と呼ばれる純 度の高い鉄を生み出す・「たたら製鉄法」・が編み出 された。 「たたら」・とはその火力を強めるために使われた足 踏み式の鞴・(ふいご)・のこと。 そうして生産された和鋼の中でも・日本刀の素材とし て使用された良質のものは・「玉鋼」・と呼ばれた。 和錠の4大産地として知られる阿波・土佐・安芸・因 幡はまた・砂鉄の豊富な産地でもあった。 ●「安芸錠」・(広島県)・・・● ★安芸錠は・「どんびき・(ひきがえる)・錠」・とも 呼ばれ、鍵穴の部分が表裏とも球状に膨らんでいるの が特徴で、前面のみが膨らみ裏面は平らな因幡錠とは 区別される。 鍛造でずっしり重く頑丈なつくりになっている。 ◆錠。 ●「土佐錠」・(高知県)・・・● ★大型肉厚で重く頑強。 鉄味のよさは抜群。 土佐には優れた刀鍛冶が多く、素材も刃物用の玉鋼と いう高級品を用いた。 前面に縦縞状の段差があるのが特徴。 人気歌舞伎登場人物名から・「おそめ錠」・とも呼ば れた。 ◆錠。 ◆錠。 ●「阿波錠」・(徳島県)・・・● ★大振りで肉厚、重量感があり、鉄味もよい。 また複雑なカラクリ仕掛のものが多く、意匠にも遊び 心があふれている。 藩主・蜂須賀家が農具製造のために育成した鍛冶屋集 団が技を振った。 主に藩内のみで流通された。 ◆錠・(月と兎のシルエットの飾り付)。 ◆錠・(側面の鍵穴を現すために複雑な工程を経な ければならず、鍵穴も2つある。 ●「阿波錠のカラクリ」・・・● **”3図”** ◆家紋をつまみ時計回りに回転させ、釘状の道具上 の小穴に押し込む。 ◆家紋の蓋を上にスライドさせると鍵穴が現れる。 ◆鍵をさし込んで時計回りに二回転させると解錠で きる。 ●「和錠の内部構造」・・・● **”4図”** ◆1・鍵穴に鍵を差して左回転させると鍵溝に板バ ネが挟まる。 ◆2・回転させてゆくと開いていた板バネが閉じて 止め金から外れる。 ◆3・さらに回転させると板バネと閂を外側へと押 し出して解錠する。 ●『富の象徴―工夫を凝らした蔵戸の錠前』・・● ◆鯛を釣る恵比寿様の図。 ◆丸に梅鉢紋入。 ★家紋部分を時計回りに10度ほど回転させな がらスライドさせると扉が開き鍵穴が現れる。 ◆鶏図・銘・「二本松住菊地菊太郎作」。 ★在銘のものは珍しい。 解錠用の鍵穴・(上)・と・施錠用の鍵穴・ (下)・がある。 福島県二本松は天保年間頃から和箪笥の産地 としても知られる。 ◆宝船と打ち出の小槌図。 ★打ち出の小槌を回転させるともう一つの鍵穴 が現れるが、こちらのはゼンマイを巻き上げ るためのもの。 ★花紋をスライドさせるとそれと鍵穴が現れそ れと同時にベルがけたたましく鳴り始める。 時計職人が考案したカラクリ錠で、明治時代 に富山県で多く使用された。 ★右図は錠前内部のゼンマイ式ベルの機構の略 図。 ◆中国発祥の・「海老錠」。 ★金属製の錠は中国の漢王朝・(紀元前前20 6年~)・の頃にすでに誕生しており・「U 」・字に曲がった形状から・「海老錠」・と 呼ばれている。 鍵を差し込みスライドさせる簡単な構造でヨ ーロッパにもたちまち普及した。 日本では七世紀中頃の遺跡とされる大阪府羽 曳野市野々上遺跡から出土したものが最古の 例とされる。 奈良県の正倉院にも唐から伝来した・海老錠 が収蔵されている。 小型のものは倉庫や門扉などの建造物などに 掛けられた。 現在でも寺社や土蔵などで使用されている。 ◆インド製の海老錠。 ◆日本製の小型海老錠・(具足櫃の錠前)。 ◆ドイツ製の銀行錠・(3図)。 ★①・施錠された状態で中央の蓋を開け鍵を入 れても回せない。 そこで下部の取手に手を入れて下に引こ うとすると、 ★②・のように鋭い刃が勢いよく落ちてくると いうカラクリ錠。 銀行員たちは、取手の中に指を入れない よう縁をつまんで引き下げあらあじめ刃 を落としてから、中央の蓋を開け、鍵で ★③・のように解錠した。 もう一本の鍵状の道具は、下の穴に差し て回転させ、ゼンマイをを巻き上げて刃 をしまい込むためのネジ。 刃が急激に落ちるのは巻いたゼンマイが 弾けるため。 ◆十二支を象った形象錠。 ★素材は主に真鍮で、産地は中国・朝鮮・東南アジ アと推定される。 ★「子」・ねずみ形錠。 ★「丑」・牛形錠。 ★「寅」・虎形錠。 ★「卯」・うさぎ形錠。 ★「辰」・龍形錠。 ★「巳」・蛇形錠。 ★「午」・馬形錠。 ★「未」・羊・(山羊)・形錠。 ★「申」・猿形錠。 ★「酉」・鶏・(鳳凰)・形錠。 ★「戌」・犬形錠。 ★「猪」・豚形錠。 ■■特集参『特別インタビュー・草木と生きる』■■ **”草木染・山崎青樹”** ●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●● ◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆ ■入力のミスはご容赦下さい。 ■他の出品も・是非・御覧下さい。 ■商品詳細文の転用は堅くお断り致します。 ■■入札案内・・・■■ ●状態はすべて点検済ですが、 ●見落し等が無いとは言えません。 ●見解の相違も御座います。 ●御了承・御理解の上・入札下さい。 |
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商品名稱 : | 書籍●木と鉄の調和美-和箪笥/仙台.岩谷堂.佐渡.酒田.庄内.米沢.他/船箪笥.車箪笥.階段箪笥.他/時代箪笥 ●鍵と錠-安芸錠.土佐錠.阿波錠.他 |
備註 : | |