T.Rexの絶頂期の姿が収められたDVD。1972年の映画「BORN TO BOOGIE」、1972年3月18日のウェンブリーでの昼夜2回のコンサートの模様など、貴重な映像が収録されている。 【見本盤です】 〈Born To Boogie-モーション・ピクチャー〉監督: リンゴ・スター このフィルムが撮影された1年後、デウ゛ィッド・ボウイのライウ゛・ドキュメント『ジギー・スターダスト』が作られているのだが、そのふたつを比べてみると、スタンスの違いがはっきりと分かる。あくまでも完成されたステージというパッケージを洗練させていくボウイに対し、T.REXの舞台はひたすら素っ気なく、まるで学園祭の野外ステージのライウ゛のようにも見える。「小細工はなし」というマーク・ボランの言葉によって作られたそれは、たとえば、クラッシュやピストルズの方がまだある種のスタイルを感じさせもするような、飾り気のなさだ。そんな舞台の上にマーク・ボランが座り込みアコースティック・ギターを弾き始めるとき、そこにはかつてのティラノザウルス・レックスの空気が流れ始める。夢見がちで繊細でヒリヒリとした少年のまなざしが、ボランの瞳に宿る。振り返るとまだそれはほんの2、3年前のことなのだ。だが今はすべてが変わっている。もはや後戻りの出来ない地点に、彼らは立つ。そのことを、座り込んだボランの、リラックスした演奏が厳しく示す。後退不能の歴史を身体いっぱいに抱え、その張り裂けそうな思いを笑顔に変えて、ボランが歌う。何かになることを夢見ること、しかしすでにそこからは遠く離れてしまったことの悲しみと厳しさと勇気がエルウ゛ィスのロックンロールを変質させグラム・ロックを作った。つまり彼らはもはや“何か”になったのだ。ロックンロールそのものと言ってもいい、人々の希望と絶望とを甘く包むロスト・ハイウェイのその先の真っ暗闇のなめらかで妖艶な香りを振りまきながら、ボランは歌う。それがグラム・ロックである。DVDに収められた膨大な映像は、ただひたすらそのことを示す。ステージに飾りはいらない。何しろ人生のすべてが、そこにあるのだ。
(2016年 3月 13日 16時 11分 追加) ディスク: 1 1 Born To Boogie - モーションピクチャー 2 The Wembley Evening Concert (ライブ映像) Jeepster 3 Baby Strange 4 Tutti Frutti 5 Chilidren Of The Revolution 6 Spaceball Ricochet 7 Telegram Sam 8 Cosmic Dancer 9 The Silder 10 Hot Love 11 Get It On 12 Chariot Choogle 13 Cadilac 14 Girl 15 Summertime Blues 16 Born To Boogie Trailer
ディスク: 2 1 The Wembley Matinee Concert (ライブ映像) 2 Cosmic Rock - When T, Rex Ruled The World 3 Re-born To Boogie - Restoration Doco 4 アウトテイク & カットされたシーン 5 Video And Audio Demonstrations 6 その他
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