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『ゴーン・アゲイン』の1年後に発表されたアルバム。トニー・シャナハン、レニー・ケイが参加。
モノトーンの写真ってカラー写真よりも感情の表現力が豊かなのかな、と思わせるものだ。アルバムジャケットでもそういうアートを意識したものはやっぱり好きだし興味を引く。音だけじゃなくて芸術作品としてきちんとアーティストしているから、っていう理由が大きいけど、作品なんだからどうあれそこまでこだわってほしいよな、とも思う。だから適当だよなぁ、ってジャケットはその時点で聴かなかったりするという選択も出ちゃうよね。アルバム50枚も出してりゃそうなるよってバンドもあるだろうけど…。 Patti Smithの1997年リリースの「 Peace & Noise 」。人生の底辺から復帰してきての2枚目のアルバムで、トーンは前作「 ゴーン・アゲイン 」と同じようなものだという認識で昔は聴いてたけど、それはジャケットにおけるトーンがそういう雰囲気だったからっていうのが大きかったのかな、改めて聴いてみるとそこまでトーンが重く暗いというワケでもなく、普通にパティ・スミスなのかも、と聴いている。この時期から後はもうメロディにはほとんど重きを置いていないというか、どこから聴いてもいつものパティ・スミス節でバックのアレンジは多々あるけどやっぱり歌の存在感が圧倒的すぎて、アルバムの彩りでしか無い音楽という逆転現象にも聞こえる。もちろんそんな風に作ってるワケじゃないけど、それだけ存在感が強いという作風になっていってる。そりゃポップなのがあるワケじゃないし、みんなで歌おう!なんてのがあるワケじゃないんだから、ひたすらストイックに言葉を繰り返した歌になるのだろう。 歌詞は真面目に追ったことないです。自分には深すぎて追えないだろうし意味もきちんと理解できないだろうから。そもそも歌詞の意味を考えるのって苦手なんで。じゃ、聴かなくて良いじゃないかって事なんだろうけど、音的にスタンス的にロックで好きなんだからそれで良いでしょ。もう20年前の作品になっちゃったのか…、パティ・スミスも歳取ったなぁって思って見てたけど、更にそこから歳を重ねてるんだから恐ろしい。それでいて未だこの研ぎ澄まされた感性と反骨心は旺盛ってのが更に怖い。ここまで来るともうどの作品もじっくりと聴いてスタンスを理解してもらって人それぞれに追求していってほしい人ですね。ディランの次のノーベル文学賞に一番近い人、かな。
試聴のみ。大変綺麗な状態です。
邦盤。歌詞、対訳、解説、帯付き
帯裏に沁みあり。
サンプル。
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