御存知!Tony Iommi/Geezer Butler/Ozzy Osbourne準オリジナル期編成・Rick Rubin制作 大傑作「13」デジパック仕様二枚組限定盤 輸入盤未開封新品でございます。
未開封新品でございますが、包装ビニールの一部に剥がれがございます。
内容は言わずもがな。
ラインナップは準オリジナル期。
Tony Iommi(G、Key)、Geezer Butler(B)、Ozzy Osbourne(Vo、Harmonica)となります。
ゲストに、Brad Wilk(Ds、Per Rage Against the Machine)となります。
プロデュースはかのRick Rubin(Slayer、Trouble等手掛ける)。
2012年8月~2013年1月 米国カリフォルニア州マリブ”Shangri-La Studios”(The Bandで御馴染み)、英国イングランド・ラプワース”Tone Hall”にて追加録音となります。
1987年7月13日かの”Live Aid”そしてOzzy Osbourneの引退ライヴ(後に引退撤回)にて、一時的再結成ライヴを行ったオリジナル期編成Black Sabbath。
正直特別企画もので新作制作は考慮にないもので、「(残念ながら)嘗ての様なマジックは感じられなかった」との本人達の弁。
されど、嘗ての確執等々を越え再び交流が始まる事となります。
本家Black Sabbathが活動に行き詰まり、またOzzy Osbourne自体もソロとしての活動が一段落した感があり、1977年12月4・5日にオリジナル期再結成ライヴそしてライヴ録音を企画。
またオリジナル期による新作リリースを目指し、作品制作に乗り出す事となります。
されど難航。
アルバム一枚分の制作を行うものの、Ozzy Osbourne曰く「Tony Iommiは最高のリフを提供するも(自分を含めた)他の三名がそのレベルについていけなかった」との事。
故にお蔵入り(Tony Iommiがマスターを所有の模様)。
ライヴ録音にお蔵入りマスターから二曲を加え、大傑作ライヴ盤「Reunion」を制作リリース。
また再結成ツアーも北米で行い、途中でBill Wardの健康問題が持ち上がるものの(後任であったVinnie Appiceを緊急時の助っ人に加え)敢行。大反響を得る事となります。
その後はOzzy Osbourneは再びソロに、Tony Iommi/Geezer ButlerはRonnie James Dio、Vinnie Appiceを迎え”Heaven and Hell””Mob Rule”期Black Sabbathの変名バンド”Heaven and Hell”を結成。
それぞれ新作にツアーにと勤しむ事となります。
されどOzzy OsbourneがBlack Sabbathの名称権を巡ってTony Iommiを相手に訴訟。摺った揉んだの末、和解。
そこから再結成は不可能と目される事となります。
されど訴訟内容が「Black Sabbath名称権をオリジナル期それぞれに有する」という目的があった模様。
2011年遂にオリジナル期の面々が集合、新作制作に乗り出す事となります。
されどTony Iommiに悪性リンパ腫が発覚、Bill Wardも健康問題が再び持ち上がっており制作は中断。そしてBill Wardが契約問題を巡り離脱。
闘病後Tony Iommiが復帰、後任ドラマーにOzzy Osbourne BandのTommy Clufetosを迎え短期間のツアーを敢行。
2012年6月後半に再び制作に取り組むものの、ドラマーの演奏スタイルを巡りプロデュースに起用したRick Rubinが難色を示し、Brad Wilkに交代。
摺った揉んだの末、新作が完成。「13」と称されリリースに至るという面倒な経緯がございます..................................
さて今作。
「ロック音楽が細分化する前、ロック音楽の多様化の時代に存在した初期Black Sabbathの音楽性」を指向した感がございます。
どちらかと言えば「Black Sabbath」「Paranoid」「Master of Reality」の初期大傑作三作を強く意識した感。
応用編大傑作「Black Sabbath Vol.4」「Sabbath Bloody Sabbath」や「我々はPink Floydにでもなりたいのであろうか?」とOzzy Osbourneが音楽性に疑問に持った傑作「Sabotage」以前の音楽性、がミソでございます。
かの「Black Sabbath」「N.I.B.」「Planet Caravan」等々過去名曲のオマージュ的な楽曲が登場しますが、過去の焼き直しではなく「時代性」や「その後の本家のみならずそれぞれの活動の成果」を加味している事もミソ。
伝説でありながらも今に生きるバンドとしての「Black Sabbath」を強く感じさせるものでございます。
「へヴィ」とは言いますが、現在では音量のみで音楽としては「ヘヴィというよりは喧しい」という感のある現在のHMシーン。
またリズムの整合性重視等の問題で音楽性が狭い、リズムの幅の狭さ感がございます。
今作ではTony Iommiの音楽的背景にある英国トラッド音楽等々の物悲しく謎めいたメロディを軸に置く事や、リズム隊の個性重視と自由さ、音の空間を生かしており、
音量に頼らない、揺らぎや間を設ける事で生まれる独特のへヴィさを生む感がございます。心地良いヘヴィさと申しますか.............
(ジャンル問わずでございますが)機械的な音楽的合理性や整合性に拘る余り、音楽性の狭さやロック音楽特有の人間味が失われる事を古株のミュージシャンや音楽ファンが危惧しておりますが、
時代性、現代性を持たしつつも手本を示した感がございます。
残念ながらBill Wardが不参加ではございますが、Brad Wilkのドラミングが秀悦。
Bill Wardのみならずあの世代のドラマーはジャズ系の影響が強い演奏スタイルを有しており、それがバンドの音楽性に大きな影響を与えておりますが、
(フュージョン系ではない)ジャズ系の躍動感や立体感重視やシンバル等捌きの細やかさがこのBrad Wilkの演奏に感じられるもの。
Bill Wardの演奏を明らかに意識した感がございますが、初期Black Sabbath時代の演奏と時代性を加えた感がございます。
Bill Ward離脱後の後任としてかの名手Carl Palmer(Emerson, Lake & Palmer、Atomic Rooster、Asia、3他)に白羽の矢を立てた模様でございますが、
それが頷ける感がございます(「加入する訳が無い!」とは思われますが................)。
但し、(全盛期ではございますが.....)Bill Wardの方がハイハット/シンバル捌きは細やかという感がございますが.............................
(ハイハットの細やかさ重視が英国系ドラマーという感があり、同じジャズ系の影響下とは言えど、米国系ドラマーとの違いという感がございます)
リリース後は大反響、ツアーも大好評。バンド初は順風満帆。
期待されるは次作。
和解とは言えバンド名称権の問題が燻っておりまたマネージメント間の問題も絡み、Tony Iommi/Ozzy Osbourneの間に微妙な空気がツアー終盤には漂う事となり、新作制作の企画はとん挫。
そしてツアー中に解散が宣言される事となります..................................
されど、出身地英国バーミンガムでのイベントでこの準オリジナル期によるライヴが水面下で話し合われている模様。
「何が起こるか見てみよう」との事でございますが..............................(某大統領ではあるまいし............)
ボーナスCDは三曲。
今作の外れ楽曲ではございますが、ラフ・ミックスの感。
八十年代以降のBlack SabbathやOzzy Osbourne90年代以降のソロ的なもの、極初期Black Sabbathそのものの音楽性で当時の外れ楽曲的な出来のものと非常に興味深いもの。
非常に質の高い楽曲ではございますが「八十年代でいうHMカテゴリー感」のある音楽性。「13」本編には合わない音楽性の感がございます。
この機会に是非。
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