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【商品説明・サイズ・状態】
世界中の美術館、博物館、大学図書館等には現認されていなかった月岡芳年「芳年武者旡類・平忠盛」の他に例のない一点物の摺りのバージョンが新たに発見されました。お届年月日に数字の刻印が無いところから、特別に摺られた、いわゆる「特摺」(作者の手元に置いておく版)である可能性が高いといえます。
五月雨の夜、灯明を指すための油瓶を持つ老法師がかぶっている藁が、針のようにきらめいている様に「鬼か」と思い、その正体を突き止めようと木陰に潜む忠盛の姿が、多様な摺りの技法と色彩によって、鮮やかに表現されています。
本出品作品の注目すべき点は、忠盛の狩衣と題字部分の配色です。忠盛の狩衣が暖色系で摺られたバージョンは、主に大英博物館等の海外のギャラリー所蔵のものに見られるもので、題字部分が青みを帯びた色で摺られたバージョンは、東京都立図書館等の国内所蔵のものに見られるものです。しかしながら、本出品作品と同じ摺りのものは見られません。摺りの鮮やかさや、闇夜に潜む忠盛をフォーカスする本出品作品の配色は、一方で、芳年の技法や構成力等を再確認する上で大きな意義を持つものであると言えます。
老法師の頭部が針のようにきらめく、というエピソードから、老法師の頭部に向けて光を当ててみると、光の角度の変化によって、徐々に忠盛の姿が闇夜から浮き出てくるような色指定や摺りになっていることがわかります。光の具合によって、物語の緊迫した場面経過が一枚の絵で表現されています。
また、闇夜に、雨が降っている表現が、きめ出し・正面摺の技法によって立体的な質感となっています。そのため、光の角度によって、暗闇にまぎれて見えない雨が、しっかりと目で確認することができます。そして、木々の間に用いられた正面摺の技法によって、見る角度によって墨の部分が青っぽく浮き出し、木陰に隠れる忠盛の姿を隠したり、浮かび上がらせるという、最後の浮世絵師と呼ばれた鬼才・芳年のマルチクリエーターらしい、芳年独自の色彩および摺りの技法が確認できます。
明治15~18年頃の時期は、浮世絵師・月岡芳年の終生の作画モチーフ「常人ならざる存在や超人的なるものの探求」が究められた時期であり、それに伴う色彩および摺りの技法も高められました。本出品作品の発見は、芳年作画史における際立った重要性を上記の観点から別途強調することが出来るのです。
サイズ:約25センチ×約37センチ
状態:刷良・当時物ならではの経年劣化あり、一部裏打ち紙あり(画像参照してください)
月岡芳年(つきおか よしとし、1839~1892)
幕末から明治中期にかけて活動した浮世絵師。江戸末期の人気浮世絵師・歌川国芳の弟子となり、15歳で武者絵を発表して浮世絵師としてデビュー。27歳で兄弟子と共作した「英名二十八衆句」では、歌舞伎の残酷な場面を描き、初期の代表作に。「血まみれ芳年」の二つ名でも呼ばれる。浮世絵が需要を失いつつある時代にあって最も成功した浮世絵師であり、「最後の浮世絵師」と評価されることもある。歴史画、新聞錦絵、美人画、妖怪画など多彩なジャンルで活躍。54歳で逝去するまで多くの傑作を残した。一説によれば、その作品数は1万点にものぼるとも。
河鍋暁斎、落合芳幾、歌川芳藤らは歌川国芳に師事した兄弟弟子の関係にあり、特に落合芳幾は競作もした好敵手であった。また、多くの浮世絵師や日本画家とその他の画家が、芳年門下もしくは彼の画系に名を連ねている。
(引用:wikipedia)
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4月1日落札
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(4月2日朝7時までに入金確認できた場合)4月2日発送・発送連絡
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(翌日配達可能地域の場合)4月3日到着
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4月3日受取連絡
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4月3日取引完了
※※【ご同意事項】※※
ご入札・ご落札頂きました際には、上記事項に全てご同意頂いているものとさせて頂きます。
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