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★天井部にリサイクル図書の印がありますが(2枚目の写真)、それ以外は使用感少なく良好です。
★のべる出版企画 2020年11月第1刷 定価2200円(税込)
★古代から現代に至る西欧精神史を考える時、古代ユダヤ教に端を発するヘブライズムと、古代ギリシアに源をもつヘレニズムを無視することはできないであろう。この二つの流れは、古代ローマ帝国に流れ込み、その後、対立、融合を繰り返しながら、西欧の精神史を形作っていた。 西欧はユダヤ教から生まれたキリスト教が支配した中世、絶対王政を経て近代国家となり、産業革命後は、植民地獲得をめざす帝国主義が二度の世界大戦を引き起こした。 ドイツのナチスの犠牲者となったユダヤ民族は、大戦後、古代の故郷、パレスティナにイスラエル国家を建設、イスラムを信奉するアラブ諸国と間で中東紛争が起きた。原住のパレスティナ人は難民となり、果てしのない民族紛争が続いている。飢えと戦いの続く荒涼とした土地をさまよう民族の群れは、エジプトを逃れたユダヤ民族の群れをオーバーラップする。 十九世紀後半を生きたニーチェは、プラトンとキリスト教に反発し、「神は死んだ」と叫んで狂気のうちに死んだ。 ニーチェの言わんとしたことは、西欧精神の根幹にあった「理性」と「信仰」という絶対的価値の崩壊である。その“ニヒリズム"の影は、世界を覆い、今や近代国家が社会と個人女行動指針とした人間主義(ヒューマニズム)にも危機に瀕している。 世界の歴史を動かしてきた西欧文明とは一体何だったのだろうか――。
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(325908080015)
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