アンビエント・ハウスやプログレッシヴ・ハウスといったジャンルを確立するなど、シーンに多大なる影響を与え続けている重鎮ジ・オーブが、オリジナル・アルバムとしては通算16枚目となり、自ら「キャリア史上最も"アンビエント"な作品」と豪語する新アルバム『Cow / Chill Out, World!』を〈BEAT RECORDS / KOMPAKT〉よりリリース。
10年ぶりの〈KOMPAKT〉復帰が話題となった前作『Moonbuilding 2703 AD』は、もともと英国国立歌劇場(English National Opera)の依頼で、オペラの編曲家や専門家たちとも近い距離間の中で制作された音源がベースとなっており、アルバムとして完成させるまでに6年もの歳月がかかったのに対し、本作の制作期間はたった6ヶ月未満だったという。アレックス・パターソンとトーマス・フェルマンの二人は、ツアーの合間に行われたフィールド・レコーディングやライブ音源を取り溜め、ここ数年で300は達したというライブ・パフォーマンスで育んだという即興感覚で本作は仕上げられている。