思潮社2000.6発行ハードカバーB6.241Pカバー付です
(カバー裏表紙より)
これは心臓の鼓動が聞こえてくる書物だ。
舞踏の巨星,土方巽と大野一雄との対話や無名な人と物との交感が,文と文の中でカオティックに響き合い,著者はその渦に呑まれていくが,やがて,その渦中で一つの時代証言,一つの新しい思考を様々な愛憎シーンの「余白」にあぶりだしてくる。これは,カラダとことばのエロティックな契りが断章のパッチワークで力強く脈打つ書物である。
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Ⅰ.
一.幸福の書家入道
二.余白,あるいは,神が神の光を臨終している,物質の孤独
三.激変?舞踏の哲学的背景?そして“生活”―舞踏の闇
四.アノニマスな音と文,小杉武久『音楽のピクニック』から木鶏。
山本陽子と阿部薫の死 ,70年代の青春
五.遠い人田村哲郎,FAKE,死の欠落と舞踏80年代,賢治と道元,イロニーの愛
六.大野‐土方の舞踏の差異,マチエールと神の椅子?幸福者,
あるいは,神の侵犯者にして 神の妊婦
七.アンドレ・ブルトンのシュルレアリスムと土方巽のブトーイズム
八.肉体というカオスの中の絶対的形、知られざる神との対話
間奏
A.睡蓮,広島デ人知レズ爆裂ス。大野一雄・慶人舞踏公演『睡蓮』同行記より
B.舞踏家はブトーダンサーかブトーイストか
C.無垢の舞踏・大野一雄舞踏公演『ラ・アルヘンチーナ頌』初演評
D.愛の女装者・大野一雄の舞踏に触れて
E."日本舞踏フェスティバルinソウル"の16日間
Ⅱ.
九.土方巽の東北,宮沢賢治の東北
十.衰弱体の採集にいたる…
十一.野辺おくる死者の列
十二.土方巽秘話と…私事
十三.米山九日生と土方巽
十四.最終章…舞踏発生の現場―愛の装置,子宮的思考にむけて…
あとがき
初出一覧
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