"TRIUMPH"スプリジェットのライバルがスピットファイアだったように、MG-A, MG-Bのライバルとしてトライアンフが世に送り出したのがTRシリーズです。
TRシリーズ、すなわちトライアンフロードスターの始まりは、1953年のTR2からとなるのですが、その後TR3→TR3A→TR4→TR4A...........とTR7,TR8まで登場するのです。
当時性能的にはライバルのMG-Bを凌駕していたのにかかわらず、いまいち販売面で及ばないのはスタイリングのせいでであると考えた経営陣は1960年代に入り、武骨なTR3Aを一変してスタイリッシュを売り物にしたTR4をデビューさせたのですね。
ちなみにTR4は1961年のデビューとなるのですが、ちょっとより目で飛び出したヘッドランプに特徴を持つスタイリッシュなボディーはかの著名なイタリア人デザイナー”ミケロッティ”によるものです。
ツンと伸びたテールフィンの造形などを見るとなるほどイタリアンだなと感じさせるものですね。
そして1965年には今回ご紹介するTR4Aへと発展。
大きな変更ポイントは、リアサスがそれまでのリジッドからセミトレーリング・アーム+コイルの独立懸架にされたこと。
それを示す”IRS ”(インテリジェントリアサスの略称)のエンブレムがリアに誇らしげに・・・・。
対MG-Bとの戦いの中で先進的なモノコックボディーのライバルに対抗するための進化であることは言うまでもありません。
(ちなみにTR4はとてもスタイリッシュでスマートにはなったものの乗り味はラダーフレームにリジッドサスからも想像されるようなまさに無骨を絵にかいた男っぽいものでした。トラックの乗り心地と揶揄されましたっけ)
それ以外でのモディファイはエクステリアではフロントサイドのマーカーの追加ぐらいでしょうかね。
それにしてもTR4,TR4Aのスタイリングは魅力的です。パワーの面ではTR5以降なのでしょうけど、TR5以降のインジェクションモデルではなく、キャブ車であるTR4,TR4Aを指名買いする英国車マニアが多いことは皆さんご存じのとおり。
さて今回ご紹介の子です。
実は相当お金がかかっている個体です。全部はご紹介しきれませんが、ざっくりと走りのためのモディファイ個所から箇条書きでご紹介いたしましょう。
機関部分
1,エンジンは130万ほどかけてフルオーバーホール
2,フロントブレーキは4ポッドキャリパーに変更、それに伴うマスターシリンダー変更、ブレーキサーボ追加
3,GAZテレスコピックコンバージョンキットへ変更
4,フロントアンチロールバーキット増設
5,5スピードギアボックス・コンバージョンキットへ変更
6,SU HS6キャブレターへ変更+たこ足+マフラー変更
7,アルミ製ラジエター+電動ファン
それ以外でもアルミホイールや電磁ポンプへの変更や電装類の刷新など書ききれません。
基本的にほぼほぼ手が入っています。
そうそうオリジナルバンジョータイプのステアリングや当時物ルーカス製シールドライトやSRL576フォグもイーベイで取り寄せました。
ネガティブな部分をしいて言えば、過去に全塗装されているもののフロントとリアフードに下地との科学変化と思われる荒れが若干(私は味ととらえあまり気にしていませんが)
あとはシート表皮には裂けなどありませんが、若干へたり気味なところと、オリジナルの白色の幌があまりきれいではないところでしょうかね(基本的にフルオープンでしか乗りませんが・・・・。)また、カーペットは年式相応でしょうかね。
ちなみに車検は令和8年5月まで。まだまだ十分楽しんでいただけます。
私が購入した価格は470万でしたが、その後かかったモディファイ費用や整備費用及び法定費用などは掲載価格にプラスいたしません。
そもそもTR4Aなどという車種の価格はこんなものでしょう。
とにかく何でもかんでも高くなりすぎている旧車価格はいかがなものかと思っていますしね。
ということで基本的には見学にお越しいただけたらと思いますし、当然ながら冷やかしや購入後のキャンセルやクレームなどは一切お断りいたします。
そもそも古い車は生き物です。どんなに手をかけていても、オーナーチェンジでご機嫌を損ねることがあるのは旧車愛好家の皆さんはよくご存じのことと思います。
さんざんいろいろな車を楽しんできましたが、その中でも私はこの車は大好きです。
ワインディングでも高速道路や町乗りでも本当に走らせてストレスなどなく快適にすごせるライトウエイトオープン2シーター!!
じゃあ何のために手放すかですが、単純に車両の入れ替えです。
(最近終活で妻から趣味車は1台しか所有が許されていないものですから、欲しい車があったら入れ替えしかしょうがないのですね(笑))
ということでご興味のある方是非質問欄からご質問くださいませ。
(2024年 10月 12日 16時 57分 追加)
質問欄の回答に手違いがありました。ボディーカラーは画像では多少紫がかって見えますが、青天時の撮影のためで、車体の色はトライアンフの純正のブルーとなります。
冷やかしで落札されてしまいましたので改めての出品です。
前回470万の定額出品でしたが、今回は400万スタートのオークションかつ最低落札価格を470万から450万に変更させていただきました。
基本的に売らんがなとは思っていませんので、本当にブリティッシュ・オープン・2シーターがお好きな方に嫁いでくれたらなと思っています。